サン・セバスティアン~スペイン・バスク~ [スペイン]
バスク滞在2日目の朝、バイヨンヌから電車(SNCF-ter)でフランス最北西端の街、アンダイエ(Hendaye)へ。ここで電車を乗り換え、スペイン・バスクの街サン・セバスティアン(San Sebastián<スペイン語>)へ向かいました。サン・セバスティアンはバスク語ではドノスティア(Donostia)です。
SNCF・アンダイエ(Hendaye)駅↓ 。バイヨンヌ駅から約40分で到着。宮殿のようなエレガントな駅舎でした...。
乗り換えた電車は、バスク鉄道(Eusko Tren)。友達が電車の時刻を調べて印刷して持って来てくれていたので、乗り換え時間が2~3分程しかないのを知っていました。電車を降り急いで走ったのですが、バスク鉄道の窓口で切符を買っていると電車はあっけなくホームを離れてしまいました。次の電車は30分後。特に、駅の周りは何もなさそうで、小雨も降って来て寒く、バスク鉄道の駅に戻って待ちました。バスク鉄道の始発駅のアンダイエ駅はフランス。駅から数百メートルのところがスペイン国境だったようですが、知らないうちに通過しスペインへ。アンダイエ(バスク語:Hendaia)~サン・セバスティアン(バスク語:Donostia)間も約40分でした。
~サン・セバスティアンについて~
スペイン北東部、フランス国境から約15kmに位置する北大西洋・ビスケー湾に面した港湾都市。中世にはサンティアゴ巡礼路の中継地として栄えましたが、ナポレオン軍の侵攻により街は焼失、現在の街はその後に新しく建設されたものだそう。現在では「ビスケー湾の真珠」と呼ばれる美しい街となりました。ビスケー湾に突き出た2つの山("モンテ・ウルグル"と"モンテ・イゲルド")に挟まれた湾を"コンチャ湾"(コンチャは"貝殻"という意味)、その海岸"コンチャ海岸"は2kmの砂浜が続く散歩道になっていて、どちらの山からもその美しい景観を眺めることが出来ます。そんな美しい海岸を、19世紀にハプスブルク家の王妃が避暑に訪れて以来、高級避暑地としても知られるようになり、裕福な人々が暮らしているそうです。また、美食の街としても知られ、スペイン一のバル街と、星付きレストランも多数あります...♪
サン・セバスティアンの駅から10分程歩いたところに、美しい尖塔を持つカテドラルがありました。
"Catedral de San Sebastián"↓
さらに歩くこと5分、立派で美しい建物↓が現れました。現在は市庁舎(Ayuntamiento)で、以前はカジノだったよう...。
風も強い上、寒くて我慢できず、この↑近くのお店で私は上着(ブルゾン)を1枚購入して着込みました。
さらに、5分程歩いて観光案内所へ寄ってから旧市街へ・・・。
こちらは、街で一番古い教会"Iglesia de San Vicente"↓
旧市街の海側からモンテ・ウルグル(Monte Urgull)を登りました。少し登ったところからの景色↓
青いコンチャ湾をイメージしていたのに、あいにくの曇り空で、この景色にがっかり...。
モンテ・ウルグル山頂にモタ城(castillo de la Mota)があり、ちょっとした歴史博物館のような展示スペースになっていましたが、私達はあまり興味無くスルー。外に出ると、お城の上には高さ10mのキリスト像があり、街とコンチャ湾を見下ろすように立っていました↓。
山頂からの眺め...↓。中央にカテドラルの尖塔がうっすら見えました。
コンチャ湾(Bahía de la Concha)とコンチャ海岸(Playa de la Concha)↓
景色の案内板↓がありましたが、この天気ではよくわかりませんでした...。
山から少し下ったところで、真下の旧市街をズーム...。
対岸の景色をズーム↓ 地図によると、丸い芝生が広がっている後ろの建物はミラマール宮殿らしい...。
手前の小島はサンタ・クララ島(Isala de Sta. Clara)。奥の山はモンテ・イゲルド(Monte Igueldo)。
もう一度、街の港と対岸のコンチャ海岸を眺めて、コンチャ湾とサヨナラ~。
旧市街に下りてくると、ちょうどお昼時...。ここでの楽しみでもあったバル巡りへ...Go!
旧市街にはバルが密集しています。どこに入るか迷っちゃうくらい...♪ そこで頼ったのは雑誌の「旅~バスク編~」! サン・セバスティアンのバルがいくつか紹介されていたので、そこから選んだお店に入ってみることに・・・。
まず1軒目、旧市街でも超人気バルである「ガンバラ(Ganbara)」へ入ってみました。入ってみたものの、お昼早過ぎたのか私達以外お客さんがまだ居なくて、初バルの私達はどうしたらいいのかわからず、何を食べようかカウンターに並んだ料理(冷製ピンチョス)を見たり、黒板にスペイン(orバスク)語で書かれた料理(温製ピンチョス)名を解読したり...と、しばらく躊躇っていました。ちなみに、ピンチョスとはスペイン語の"ピンチョ(串)"が語源で、バルの小皿料理全般のことです。カウンターのピンチョスを自分達で選んで取って来て、温製ピンチョスと飲み物はオーダーし、壁際に設けられた狭いカウンター(棚だけ...)で私達は立ったまま飲んで食べました。店内には椅子がなく、バルでは立ち飲みスタイルが一般的のようです。
↑「チャングロ蟹(毛蟹の一種)のタルト」と「チャコリ(微発泡性の白ワイン)」
このお店では他に2~3品友達と分けて食べたはずですが、写真を撮り忘れて何を食べたかも忘れました...。美味しくてもっともっといろんな料理を食べたかったのですが、この街では一軒だけでお腹いっぱい食べずにバルをハシゴするのがバル巡りの常識だそうで、次のお店へ行くことに...。
2軒目に行ったのは、「ゴイ・サルギ(Goiz-Argi)」。こちらも旧市街のバルでは人気のお店。こちらは、地元の方達のちょうどランチ時らしく、店内のカウンター前はいっぱいで既に賑わっていました。お店が繁盛している証だとも言われている、カウンター下の床に紙ナプキンや食べ屑がたくさん落ちていたことからも、ここも人気店だとわかりました。
↑3種類のピンチョスのうち、一番奥のはこのお店の名物ピンチョスである赤ピーマンのバカラオ(塩ダラ)詰。。。いろんな種類をちょこっとずつ食べて、美味しく満足でした。
2軒のバルでお腹も満たされたのでバル巡りを終え、旧市街をぶらっと散歩して駅へ戻ることに...。
旧市街はこんな通り↓です...。私達のような観光客らしき人達もちらほら居ました。
通りにあったバカラオ屋さん!?...↓ バカラオ(Bacalao)とは、鱈(タラ)の塩漬けされた干物のことだそう...。
駅へ戻る途中、来る時にも見たカテドラルをもう一度...。残念ながら入れませんでした!
"Catedral de San Sebastian"↓
サン・セバスティアンはお天気がよかったら...、もっと素敵な景色を楽しめただろうなぁと思います。雨が降らなかっただけまだよかったかな~!? お天気は少し残念でしたが、バル巡りで目的のグルメはしっかり楽しみました!
<おまけ> サンセバスティアンで買ったもの...
旧市街で買ったマカロン↓と、駅へ戻る途中にスーパーの店先で売られていた小さく平たい形をした桃↓
このマカロンは、「Otaegui」という1886年創業の街で一番の老舗菓子店で買ったものです。この後に行ったサン・ジャン・ド・リュズの海岸で海を眺めながら食べました。日本やパリでもお馴染みでもあり、バイヨンヌでも食べた(前回の記事)ようなカラフルなマカロンとは違って、見た目も味も卵黄たっぷりの素朴なものでした。ちょっとパサパサ感があり、どちらかというと私の好みはフレーバーも異なるカラフルなマカロンの方が好きです~。フランス・バスクのマカロン(そのうち紹介予定...!)とも違っていて、これはフランスからスペインへ伝わったとか...。この旅では何種類かの異なるマカロンを味わいました!
そして、平たい桃は初めて見かけたので珍しくて買ってしまいました。、調べてみると日本では"蟠桃"(フランス語では"pêche plate"、英語では"flat peach"<いずれも「平たい桃」という意味>)と言われる桃の一種だそう。ホテルへ戻ってから食べましたが、皮も手で剥けて甘くて美味しかったです!見た目は可愛いですが小さ過ぎるので、桃好きの私としては、日本の大きな桃の方が食べ応えがあっていいです!
たった半日程でしたが、スペイン・バスクをちょこっと体験出来て満足でした...。
滞在先のバイヨンヌへ電車で戻る途中にある、フランス・バスクの"サン・ジャン・ド・リュズ"へ寄りました。
次回につづく...。
☆サン・セバスティアンの観光局のサイトは、こちら(英語)
☆シティガイド↓ (サン・セバスティアンの観光案内所で貰いました!)
の写真をクリックすると、中身を全ページ見ることが出来ます...(仏語/英語)。
☆お天気がよければコンチャ湾はこんな感じ...↓ ねっ、海が青いでしょ~!?
☆サン・セバスティアン 旧市街 ↓ ☆サン・セバスティアンの位置 ↓